Raspberry Pi 3 で拠点間VPNのパフォーマンス(Softether使用)
アマゾンでRaspberry Pi 3 が安く売ってたので、Raspberry Pi 2を使っている拠点間VPNのパフォーマンスがどのくらい上がるか試してみたくなりポチりました。
今回はRaspberry Pi 2 とRaspberry Pi 3
それぞれでOSやSoftetherに同じ内容の設定をし、NUC BOX
から遠隔地のファイルサーバ(Sandy Bridge CPU搭載機)に大きなファイルを転送した時のNUC BOX上のタスクマネージャーから見た転送速度と、Raspberry PiのCPU使用率を測りました。
Raspberry PiにSoftetherをインストールしてVPN通信をする手順を公開しているblogは多いのですが、実際のパフォーマンスまで記載しているところは少ないため、インストール手順等は他のblogを見ていただいて、パフォーマンスの参考にしてもらえればと思います。
speedtest.netでの通常時速度測定
遠隔地ファイルサーバー:下り80Mbps、上り30Mbps、PING値6ms
自宅NUC BOX:下り93Mbps、上り98Mbps、PING値6ms
NUC BOXの有線LANは1Gbpsのはずですが、100Mbpsでリンクしている事が今回判明しました。今回は、上り、下りとも遠隔地側でのスループットがボトルネックになるので気にしない。。。
ファイル転送速度・CPU使用率の計測結果
Raspberry Pi 2
NUC BOX→ファイルサーバー:スループット49Mbps、CPU使用率200%
ファイルサーバー→NUC BOX:スループット30Mbps、CPU使用率170%
Raspberry Pi 3
NUC BOX→ファイルサーバー:スループット75Mbps、CPU使用率200%
ファイルサーバー→NUC BOX:スループット30Mbps、CPU使用率100%
結果、Raspberry Pi 2 のほうはCPUがボトルネックとなり、NUC BOX→ファイルサーバーのスループットがそれほどふるいませんでしたが、ワードやエクセル等のドキュメントをやり取りする分には全く問題ない速度が出ています。
一方、Raspberry Pi 3 のほうは、speedtestとほぼ同じスループットが出ました。CPUがボトルネックになっていそうなので、クロックアップをすれば限りなく80Mbpsに近づくと思われます。
当初想定していたユースケースである、遠隔地ファイルサーバー上の動画をNUC BOX で再生したところ、2Kの動画は余裕でしたが4Kの動画は途中でバッファ切れをおこし連続して見ることができませんでした。遠隔地側はマンションタイプ(100Mbps)の光通信のため、通信環境の改善が根本的な解決策になります。
動画再生以外では、VPNを経由したPING値が12ms程度ということもあり、エクスプローラーはサクサク動きます。
まとめ
- どちらのRaspberry Piでも結構速度が出るし操作感も十分実用的。(ただし、PING値が良好の場合)
- 50Mbpsを超えたところでRaspberry Pi 2
の限界がくる。中古で安く手に入る場合はお勧め。
- Raspberry Pi 3
の限界はおそらく75Mbpsぐらい。これ以上のスループットを望む場合は、NUC BOX
などを導入する必要がある。